知床のヒグマ

今日は2回更新です。

今夜のニュースでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、知床のヒグマ、ちょっとした騒動になっているようです。

知床はご存知のように観光地ですが、最近は景色そのものよりもヒグマを見たいという観光客が多く、そしてプロアマ問わず写真愛好家も全国からヒグマの撮影にきます。

今年は全国的にクマによる人や農作物への被害が深刻ですが、知床でも例外ではなく殺傷事故が相次いでいます。現地の方が驚いているくらいですから、ちょっと異常な事態なのでしょう。
知床を流れる川には今の時期、鮭や鱒が産卵のために遡上してくるので、それを狙ったヒグマ見たさに観光客、写真愛好家たちが、怖いくらいの距離まで近付き、カメラやビデオで撮影を始めます。

クマには50m以上は近付いてはならないという世界の基準があるそうです。
これはクマが全力で走ると自足50kmを超えるため、人間などあっという間に捕まる危険がある為だとか。
しかし中には15mほどの距離まで近付き撮影している人もおり、見ていてハラハラしました。その人に対してリポーターが「近付きすぎで危険じゃないですか？」と質問したところ、「自分らはクマの研究をしているから大丈夫、あんたにそんなことを言われる筋合いはない」とお怒り。
・・・・研究しているなら15mは考えられない距離です。

本当に研究している方のお話だと・・・

「一部の人の逸脱した行為によってみんなが危険に晒される。
こんなに近くで撮影したとか自慢になるのだろうが、そういった行為によって撮影された自慢など”恥かしい自慢”だ」

と仰っていました。同感です。

どの世界でも自分勝手な行動をする人がいます。
コンサートでも映画館でも携帯の電源を切らずにいる人、運転中の携帯の使用、タバコの投げ捨てなど・・・。
そう、釣りも例外ではありません。

入ってはいけない場所で釣りをして、その区域が釣り禁止になったり、ゴミの投棄、密漁など、自分勝手な行動をした為に、他の釣り人まで巻き込みます。

そういった人は注意されたりすると、もっとひねくれて更にマナーを低下させる行為に移ったり、自分の好きだったはずのものを憎んだります。
好きだった人に無視されたくらいで悪口をネットに書き込むことだって、そりゃあ人だから虫の居所が悪いときだってあるでしょうし、あなたのことが苦手なのかもしれない。
特に今はネットがあり、好き勝手やれてしまう環境が整っているので、そういったことを考えられない自分勝手な人が本当に多い。

ヒグマを撮影している良識ある人はこう言っていました。

「いつか大変なことが起こるよ」

これはノストラダムスもびっくりな予言的中率でしょう、きっと。
そうなれば規制がかかり、遠くから撮影していた人たちも撮影できなくなるかもしれません。
でもこれは完全にその人の良識ですから、いくら言っても痛い目に遭わなければ理解は難しいでしょう。
それからでは遅いんですけどね。