テナガはまだまだマイナーな釣りです。
一人で数百匹釣る人はそんなにたくさんいるわけではないし、シーズン中でも食べられる量だけ釣れば良いのですから、ファミリー釣りでも一日粘っても数十匹が良いところでしょう。
カニキラーなどの仕掛けで大漁に捕獲しても、テナガが減るとはどうしても考え難いです。
それに、こういった仕掛けで大漁捕獲している人は圧倒的に少ないです。多摩川の六郷土手では、この手の仕掛けを使っている人を、私はですが、見たことがありません。
それでも乱獲すれば減る、という方は現地を歩いて見て回っていますか?シーズン中に無数にいるテナガを見たことがあるのかな?と疑問に思います。
現状も知らないくせに、情報だけでブラックバスを殺す教育を子供に押し付けることが正義だと思っていたり、メダカが減ったのはバスのせいだと考えている情けない大人も、現状をよく把握しているのかな?と疑問です。
限られた空間で違法放流された場合には、その池に存在する種が全滅することもあるでしょう。実際にバスやアメリカザリガニの影響で、池の生態系がおかしくなってしまった例もあります。
多摩川にもエビや魚を食べるバスやシーバスもたくさん生息しています。私も何度かテナガを釣っている時に目撃しました。
でもその多摩川でさえ、テナガやメダカはかなりの生態数が認められます。本当にたくさん泳いでいますよ。
バスが現れた瞬間、あっという間に物陰に隠れるテナガを見ると、全部が食べられるなんて思えません。
大幅に生態数が減少した場合、まず考えられる原因は汚染ですが、現在ではその汚染によるテナガの減少も、それほど心配しなくてもよいと思うのです。
仁淀川で漁師をしている方の1人は「終戦間もなく、その毒性が表面化する前に使用されたDDTやBHCといった農薬を使い始めたころから、テナガエビが減り、見られなくなった」と語っています。
DDTもBHCも1971年には販売が中止、その後は使用も禁止となったのでテナガの数が回復したようです。
多摩川も重金属汚染などがひどかった時代に比べると、元の清流に生まれ変わることはなくても、生命感のある川に回復しています。
私もテナガ釣りをきちんと始めるまでは、多摩川なんかにテナガが多く生息しているの?食べても平気なの?と、かなり疑心暗鬼でした。
しかし釣ってみて、そして食べてみてビックリ。
めちゃくちゃたくさん生息したし、きちんと処理して食べたら美味!!でした。
テナガには当たり年と外れ年があるようなので、今年はもしかしたら少ないかも知れませんが、それでも私はテナガ釣行するでしょう。
昨年同様、テナガ当たり年であることを祈ります。